便秘食事の関係性 健康の基本は食事であることがよくわかります。 便秘から食事の重要さを知ることができます。多くの便秘は食事の改善するだけで改善します。一般的に利用される下剤などは不要であることがよくわかります。女性でなかなか体温が上がらない人に「便秘」が多いので便秘解消のための食事について紹介します。
便秘食事の関係性 健康の基本は食事である
女性の悩みのひとつに便秘があります。便秘は食事との関係が深い症状ですが、1日あるいは数日排便がなくても、お腹が張って苦しいといった症状がなければ便秘とはいいません。
だから1日おきにしかお通じがないからといってそれほど心配する必要はないのですが、お通じがないと肌が荒れやすいと気に病む女性が多数いらっしゃいます。
便秘がちの人は朝起きたら常温よりやや冷えた水を一杯飲んで、食物繊維を多くとるようにいわれる理由は、食物繊維は消化されにくいので、カサを多くし、翌朝の牛乳や冷たい水は、食物残漣をやわらかくして大腸内の通過をよくするからです。
便秘と食物繊維の関係でもわかるように健康の基本は食事です。口と肛門で外の世界とつながる全長七メートルの消化管にはさまざまな外界が通過します。
その中でもっとも多いのが食べものです。だから食べ方によって消化管は元気になったり弱ったりします。たとえば暴飲暴食が続いて食欲がなくなっているときには胃粘膜が炎症を起こしているかもしれません。
内視鏡で胃粘膜を観察すると赤くただれているでしょ一つ。動物の消化管は、それぞれの動物の食性に対する進化の歴史が刻まれています。ほ乳動物の食性は「草食性」と「肉食性」に大別されますが、草食動物の消化管は長く肉食動物の消化管は短いといわれます。ちなみに日本人は欧米人より消化管が長いのが一般的です。
食べたものが排泄される仕組み
食事が健康の基本なら、まず私たちは食べものがどのように消化・吸収されるのかを正しく知る必要があります。
消化とは食品成分が分解されること、吸収は腸の壁から栄養素が血液に入ることを意味します。まず、口から入った食べものは噛み砕かれ唾液と混ざり合います。唾液中のアミラーゼという酵素はでんぷんを麦芽糖にし、さらに別の酵素によってぶどう糖に分解しますが、唾液の主な役割は食べものに湿り気を与えやわらかくして食道に送り込むことです。
噛み砕かれた食べものは、のどから 30cm ほどの食道を通って透明な粘液で覆われた胃に送られます。食べものは胃に2~5時間とどまりますが、消化管の強調運動がスムーズに行われないと、食べものが胃内にとどまる時間も長くなり、胃もたれやお腹が張る原因になります。
さて、胃粘膜から分泌される塩酸は食物中の細菌を殺し、消化酵素であるペプシンが鎖状のタンパク質を切断して短くします。胃は水と、お酒を飲んだときには一部のアルコールを吸収します。しかし、体はアルコールをエネルギー源として採用しません。エネルギI 源とするにはあまりにも効率が悪いからです。
胃に内容物がたまると胃の内圧が高まり、運動が活発になって出口(幽門)が開いて十二指腸へと食べものを送ります。
十二指腸はものをためこむことができないので、もし一度に大量の内容物が十二指腸に送られると、私たちの消化管はとたんに消化不良に悩まされることになります。
十二指腸を出た食べものは吸収の担い手である小腸にたどりつきます。人の小腸は消化管の中でもっとも長く、三メートルの旅の途中で栄養素を吸収します。栄養素を吸収されてドロドロになった内容物はようやく大腸にたどりつきます。大腸末端の直腸は肛門に通じ、外界に開いています。直腸に内容物がたまると便意がおこり、肛門括約筋がゆるんで排便が行われます。口から肛門まで7mに及ぶ長い消化管の長い旅は、ここでようやく終わります。
腸が丈夫な人は長生き
大腸は水分を吸収して内容物の容量を少なくします。腸は大切な臓器です。小腸は「第二の脳」ともいわれ、細やかな神経網を働かせて命を守っています。
人は一定の年齢を迎えると目が悪くなったり肌にきめ細かさがなくなったりします。このとき私たちは「老い」を意識しますが、実年齢以上に腸をガクンとさせやすいのが40代。
消化管の協調運動があってはじめて食べものは消化、吸収、排泄をスムーズに行いますが、生活リズムが乱れ、食生活がアンバランスになり、便秘を解消しようと便秘薬を常用しすぎると、消化管の協調運動が乱れて腸が弱ってしまいます。
「30代のころには食べすぎても翌日はなんともなかったのになあ」「腹八分日こは体調がもっともよくなる食べ方です。
おいしいものは体によいとはいっても、40代をすぎたらカロリーの収支を考えながら食べることが肝心です。心に屈託があり、ストレスがたまるとそのはけ口を食べものに求めることがあります。体が食べたいと感じていないのに食べずにいられなくなります。心にたまったストレスは過食を招きます。
腹八分目 ほどほどに食べる
これがよい食事の極意です。宴会で昨日は飲みすぎたと思ったら、翌日は飲まない。朝はトーストにバターをたっぷり塗ってブラックのコーヒーで仕上げ、昼はぎるそばですませ、忙しくて夕食を食べる閑もなく、深夜、帰宅途中に立ち寄った店でかつ井を食べた。
単身赴任のサラリーマンにはよくありそうな食習慣です。そんな日の翌日は、またかつ井やステーキを食べたいと思いますか。やはり、思い浮かぶのはさっばりしたメニューでしょう。冷や奴にほうれん草のおひたし、それに焼き魚とみそ汁があれば十分だと思うものです。
食べすぎた翌日は、ほどほどに食べましょう。そして、40歳を壊に、体が求めるものを食べましょう。ほどほどを心がけていても、たまには乱れた食生活になるのは仕方がありません。働き盛りならなおさらです。でも体は正直です。比喩的にいえば、人体を構成する60兆個の細胞が求めているのは体調に合った食べ物です。
食べ方の工夫もする
生きる根本である「食」はおいしくて、体と細胞が「食がきた!」と喜ぶものでなければなりません。私はおいしくてなおかつヘルシーな食べ方、すなわち「食事力」を身につけるためには食べ方の工夫が必要だと考えています。
最近はコンビニでもヘルシー弁当が売られるようになり、アンチエイジングを目指すなら、ほどよい量と、バランスのとれた食習慣が大切です。
ふだんあなたが食べている食事は本当の「食」ですか。生きる基本である「食」は何よりも五感が喜び、消化管やそのほかの臓器が元気になる「食」とそのシーンを演出することが大切です。そろそろ「人はなぜ食べるのか」という哲学的な命題に答えを出すときがきたようです。そして豊かな食を楽しむためには創意と工夫、知恵が必要です。料理は創造であり「食」は文化といわれるゆえんです。