体温が上がるとガン細胞も撃退する

ガン細胞を撃退

ガン細胞を撃退


もう1つの理由、酵素活性も重要な要因です。私たちの体は何をするにも酵素が必要です。酵素というと、消化酵素やアルコール分解酵素といったものを思い出される方が多いと思います。酵素とは何かをひと言でいうと、体内で化学反応が起きるときに必要な「触媒」なのです。

生命体が生きていくためには、体内でさまざまな化学反応が絶えず行われています。たとえば、食べものやアルコールなどを消化する「分解」も、栄養を体内に取り込む「吸収」も、老廃物を体外に出す「排出」も、また、細胞が新陳代謝するのも、細胞がエネルギーをつくりだすのも、突き詰めれば、すべて酵素という触媒を必要とする化学反応です。

人間の生命活動や生命維持に必要な酵素は、細胞内でつくられますが、その酵素の生成にも別の酵素が用いられますから、酵素はまさに生命維持に必要不可欠なものといえます。

その大切な酵素が活性化するのが、じつは体温が37度台のときなのです。体温が高ければ高いはど、酵素の働きはよくなります。まさに体温が高くなつたときに白血球の能力と精度がアップする最大の理由も、酵素が活性化するからなのです。

酵素は熱に弱いとよくいわれますが、それは食べものに含まれる酵素が加熱されることによって壊れることをいっているのであって、体温に限っていえば、高ければ高いほど酵素は活性化すると考えてください。

酵素が壊れるのは、最低でも48人度以上。人間の体温がそこまで上がることは絶対にないので、酵素が壊れることを心配する必要はありません。

風邪をひいたときに発熱するのも、血行をよくするとともに酵素活性を高めることで、免疫力を高め、ウィルスを撃退しようとしているからなのです。ですから風邪のひきはじめにお風呂に入ることは、免疫システムがウイルスと戟いやすい環境を外から整えてあげることになるので、風邪が早く治るというわけです。

「風邪気味かな? 」と感じたら、お風呂にゆっくり浸かり、いつもよりしっかり体を温めることが大切です。そして顔が少しほてるくらいに温まったら、湯冷めしないように温かい格好で充分な睡眠をとるようにしましょう。

微熱で解熱剤を使うのは本末転倒

体を温めることは、風邪だけでなく、どんなときにも実行してほしい健康法です。幼いころ、風邪をひいたり体調が悪くなったりすると、必ずパンツを2枚はかされてた人もいるはずです。

せきくしやみをしたり咳をしたり、風邪の兆候が現れると、祖母から「風邪薬」ではなく、パンツを渡されるのです。いまにして思えば、パンツを2枚はくことで体を温めていたのだということがわかりますが、当時は恥ずかしいやら不思議やらで、祖母に「どうしてパンツを2枚はかなければいけないの」と聞いたことがありますが、このおまじないのような方法が、とても効果があったのです。
パンツにかぎらず、お風呂でも腹巻きでもカイロでも湯たんぽでも、どんな方法でもいいので、とにかく体調がすぐれないときは体を温めることが大切です。

ところが、多くの人はこれと逆のことをしてしまっています。その代表が「風邪薬」です。「風邪かな? と思ったら●●」といった風邪薬のテレビCMをよく目にしますが、風邪気味ぐらいで薬を飲むのは、かえって体によくないので絶対にやめてください。

一般的な風邪薬というのは、風邪の原因となるウィルスに対処するものではなく、諸症状を嬢和する薬品成分がいろいろと含まれたものです。そして、そうした薬品成分の多くは副交感神経の働きを抑え、交感神経を刺激するものなのです。そのため、働きすぎで疲れている人が風邪薬を飲むと、ただでさえあまりよくない血行がさらに悪くなり、低体温を招いて、免疫力が低下してしまう危険性があります。
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風邪薬よりさらに悪いのが「鎮痛解熱剤」の服用です。鎮痛解熱剤のほとんどは、交感神経を高める性質をもっています。でも、リスクはそれだけではありません。

この薬が危険なのは、文字どおり体温を下げる薬だということです。熱に弱い人やふだんから低体温の人は、37度でも熱っぼいだるさや発熱のつらさを感じることがあるので、解熱剤を服用してしまうことがあります。しかし、先ほど説明したとおり、その熱は体が免疫力を高めてウィルスと闘うために必要な熱です。それを解熱剤で下げるということは、免疫システムの足を引っ張る裏切り行為であり、まさに本末転倒な行為なのです。

ですから、こうした解熱剤の危険性を熟知した医師は、かんたんに解熱剤を処方することはありません。そのときには解熱剤としてはもっとも体に負担のかからないアセトアミノフェン系の薬を、その人の状態を見ながら微妙に調節し、体温が37度台後半を維持するよう細心の注意を払って投与します。
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けっして「毎食後1錠ずつ」というようなおおざっぱな処方はしません。本来、薬の処方というのは、それほどむずかしいものなのです。たとえ市販薬であっても、けっして安易に飲まないようにしてください。現在アメリカでは、初期の風邪で薬を処方することはほとんどありません。
風邪のときに飲むのは、薬ではなく、ビタミンCとマグネシウムぐらいです。なぜマグネシウムをいっしょに摂るのかというと、ビタミンC は、バイオフラボノイド類、カルシウム、マグネシウムといっしょのときにもっとも効率的に働くからです。そしてふだんの食生活ではマグネシウムが不足しがちなので、ビタミンC の働きをよくするためにいっしょに摂るのです。

低体温はガンを活発化させてしまう

「低体温の人はガン細胞が増殖しやすい」というのは最近の常識です。じっは、ガンを発症する人には低体温の人が多く、また低体温だとガン細胞の増殖スピードが速くなるのです。

なぜ低体温だとガン細胞が増殖しやすいのか。このことを説明するには、かなり古い話から始めなければなりません。いまから20億年ほど前、私たちの古い古い祖先を生み出すことになる「受精」が行われました。それは、「原始細胞生命体」と「ミトコンドリア生命体」の受精です。

私たち人間も、現存する多くの動物も、酸素がなければ生きられませんが、生命が誕生した当時の地球には酸素がありませんでした。
そのため、最初の生命体は、酸素がなくても生きられるものとして誕生しました。これが「原始細胞生命体」です。

私たちが酸素を必要としているのは、エネルギーを獲得するのに欠かせないからですが、原始細胞生命体は「嫌気性代謝」といって酸素を必要としない方法でエネルギーを獲得します。

その後、地球上に酸素が誕生すると、酸素を使ったエネルギー代謝「好気性代謝」を行う生命体が現れます。それが「ミトコンドリア生命体」です。

私たちは、この「原始細胞生命体」と「ミトコンドリア生命体」が合体することで生まれた第三の生命体の子孫なのです。私たちの細胞の中にミトコンドリアが存在することがそれを物語っています。ほかにも、証拠があります。私たちの体の中には、いまも先祖の姿を残す細胞、つまり「嫌気性代謝を行う細胞」と「好気性代謝を行う細胞」の性質をもった細胞が受け継がれています。いったい何だと思いますか。

それは、男性の「精子」と女性の「卵子」です。精子が嫌気性代謝を行う「原始細胞生命体」、卵子が好気性代謝を行う「ミトコンドリア生命体」というわけです。嫌気性代謝を行う細胞というのは、酸素の少ない状態、つまり体の中の状態でいえば温度の低い環境のほうが状態もよく、細胞分裂も活発になるという性質をもっています。

これに対して好気性代謝を行う細胞には、血液の豊富な温かい環境のほうが適しています。よく男性の皐丸は冷やしたほうがよく、女性のお腹は冷やしてはいけないといいますが、これは精子が嫌気性代謝を行う細胞で、卵子が好気性代謝を行う細胞だからなのです。

陰嚢がいわば体の外側にあるのは、温めすぎると精子が死んでしまうからと考えられます。私たちの体を構成している細胞は、精子と卵子が結びついたものなので、嫌気性代謝と好気性代謝、両方のエネルギー獲得サイクルをもっています。たとえば、ウォーキングのような軽い運動を有酸素運動といいますが、このときわ使われるエネルギーは、酸素を使ったエネルギー代謝によってつくられたものです。

ところが、ベンチプレスや重量挙げのように、激しい運動をするときには、好気性代謝ではエネルギーの供給が間に合わなくなるので、体は嫌気性代謝によってエネルギーをつくるように切り替わります。激しい運動のとき、息を止めているにもかかわらず、大きなエネルギーが出るのはこのためです。前置きが長くなりましたが、ガン細胞が低体温のときに増殖しやすくなるのは、じつはガン細胞が嫌気性のエネルギーによって増殖する細胞だからなのです。

正常な細胞がガン化するというのは、ミトコンドリア生命体から受け継いだ好気性代謝の経路が破壊され、嫌気性エネルギーで増殖する細胞に変化するということを意味しています。嫌気性代謝を行うガン細胞にとっては、低体温のほうが、都合がいいのです。ガン細胞はガン患者だけにあるのではありません。

健康な人であっても、毎日、いくつものガン細胞がつくられては消えていくのです。ですから、ガンになりたくなければ、体温を恒常的に高い状態にしておくことが何よりの予防法といえます。

また、体温を上げることは、すでにガンになってしまった人にも大きなメリットがあります。それは「ナチュラルキラー細胞(NK 細胞)」というガン細胞を攻撃してくれるリンパ球の一種の活性化が進むからです。NK細胞の活性度が上がるのは、体温が37度以上のときです。ですから、お風呂に入ったり、ストレッチをしたりする習慣は、体に大きな負担をかけることなく体温を上げることができるので、体がガン細胞と闘うのを助けることにもつながっていくのです。

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