有酸素運動は脂肪を減らし、無酸素運動は筋力アップ

有酸素運動

有酸素運動


運動には、「有酸素運動」と「無酸素運動」の2つがあります。有酸素運動というのは、ジョギングやウォーキング、エアロビクスなど、比較的低い負荷で長時間続けられる運動です。
また、無酸素運動というのは、ウェイトリフティングや短距離走など、息を止めて短時間に強い力を発揮する運動です。

最近は、メタボ検診が行われるようになったこともあり、ダイエットを目的にスポーツクラブに通う中高年の男性が増えていますが、そうしたときにインストラクタlから勧められるのは有酸素運動です。なぜダイエットでは有酸素運動が勧められるのでしょうか。

それは、有酸素運動では、運動のエネルギー源として「糖」と「脂肪」の両方が消費されるからです。これに対し、無酸素運動のエネルギー源は糖だけで脂肪は使われません。ですから、無酸素運動をいくら頑張ってトレーニングしても、体脂肪の減少にはつながらないのです。

こうした運動特性の違いは、アスリートの体型に如実に表れています。たとえば、同じように「走る」運動でも、マラソン選手と100メートル走の選手では、体つきがまったく違います。
マラソン選手は皆、針のように細い体型をしていますが、100メートル走の選手は筋肉の発達した厚みのある体型をしています。

彼らの体型が違ったものになる理由は2つあります。1つは運動に使われるエネルギー源の違い、もう1つは鍛えられる筋肉の違いです。

マラソンは有酸素運動なので、脂肪が燃焼されます。その結果、体脂肪の極端に少ない体型になってしまいます。女性のマラソン選手は皆、バストやおしりの脂肪までなくなってしまいますが、それはハードなトレーニングで女性特有の脂肪までもが使われてしまうからなのです。

一方、100メートル走のように、呼吸をせず短時間にフルパワーを発揮する無酸素運動では、脂肪は消費されないので、女性選手のバストやおしりの脂肪は失われません。

そんな100メートル選手の体型で目立つのは、何といっても発達した筋肉です。北京オリンピックで9秒69という驚異的な世界記録を出したウサイン・ボルト選手など、ボディービルダーと見聞違うほど発達した筋肉の持ち主です。それに対してマラソン選手は、高橋尚子選手にしても野口みずき選手にしても、皆スレンダーで筋肉質というイメージはあまり強くありません。
でも、そんな彼女らも、実際にはとても発達した筋肉をもっています。

ただ、ボルト選手の筋肉と野口選手の筋肉では、筋肉の種類が違うのです。筋肉には2つの種類があります。1つは強い瞬発力を発揮することができる「速筋(自筋/ ファーストユニット)」と、力は強くないが長い時間にわたって力を持続することのできる「遅筋(赤筋/スローユニット)」の2つです。

速筋は筋繊維が太いので、鍛えると太く大きく発達していきます。無酸素運動で鍛えられるのはこの筋肉なので、100メートル走のランナーは皆、ムキムキの見るからに筋肉質な体型になつていくのです。

一方、マラソンのような有酸素運動で鍛えられるのは、筋繊維の非常に細い遅筋です。遅筋は鍛えても筋繊維があまり太くならないので、一見すると筋肉質とは思えないスレンダーな体型になります。

女性は筋肉を鍛えると、グラマラスな女性らしい体型が失われ、ムキムキの体になつてしまうのではないかと心配する人が多いのですが、必ずしもそうなるわけではありません。どんな体型になるかは、どんな筋肉を鍛えるかで違ってくるのです。