カルシウムというのは、いくら食事で摂っても、それだけでは血中カルシウム濃度があまり上がらないということです。食事に含まれるカルシウムが腸から吸収され、血液に取り込まれるためには、「活性化されたビタミンD」が必要です。
さらに活性型ビタミンDは、血中カルシウムが骨に定着するのにも必要となります。ここで注意していただきたいのは、ただのビタミンDではなく、「活性化されたビタミンD」でなければダメだということです。
ビタミンDは食事やサプリメントで摂ることができますが、それらはすべて不活性なビタミンDです。カルシウムの吸収をするためには、この不活性のビタミンDを体の中で活性化させなければいけないのですが、この活性化に必要不可欠なのが「紫外線」なのです。
ビタミンDの作用についてhttp://www5a.biglobe.ne.jp/~wahuu/bitamin/2.html
つまり、いくらカルシウムの豊富な食事をしても、日光に当たらなければビタミンDが活性化しないので、せっかくカルシウムの豊富な食事をしても骨は丈夫にはならないということです。
丈夫にならむいどころか、腸から吸収されないカルシウムはそのまま体外に排出されてしまうため、カルシウムの豊富な食事をしても、血中カルシウム濃度が上がらず、正常値を保たなければならない体は、結局骨を溶かしてカルシウムを補充しなければならなくなり、骨がどんどんスカスカになっていってしまうのです。
ですから成長期の子どもは、できるだけ屋外で元気に遊ばせることが、健康な体をつくるためにとても大切なのです。最近は、子供の骨折が多いのが問題になっていますが、じつはこれは大人にも当てはまることです。
とくに女性は、成長期の子どもと同じくらい、充分な紫外線が必要です。女性はホルモンの関係から、更年期になると男性よりも骨粗鬆症になりやすいので、それを防ぐためにも、若いときから充分に日光に当たり、強い骨をつくつておくことが必要です。女性はシミができるといって、紫外線に当たることを極端に嫌う人が多いのですが、どれほど美しい肌をしていても、骨が弱くなって杖を使わなければ歩けないようでは台なしです。
いくらカルシウムを摂っても、ジムなど室内だけでトレーニングをしていたのでは骨は丈夫にはなりません。骨を丈夫にするには、カルシウムとビタミンDの豊富な食事をするとともに、戸外で日光を浴びながら運動をすることが必要なのです。
どうしても日焼けヤシミが気になるという方は、サングラスをかけたり、帽子をかぶるなど気になる部分のUVケアをすればいいでしょう。その状態でも陽に当たれば、ビタミンDを活性化させることは充分にできます。